免疫細胞とアレルギーの関係|アレルギーの原因はTh2細胞にアリ!

免疫細胞とアレルギーの関係

々の身体には元々2種類の免疫が存在します。

  • 自然免疫
  • 獲得性免疫

それぞれ名前の通りですが、自然免疫は生まれながら身体の中に存在する免疫。そして獲得性免疫は生まれてからの生活の中で獲得する免疫で、さらに「細胞性免疫」と「液性免疫」に分けられます。

 

よく言われる「アレルギーは免疫細胞が働き過ぎるから起きる」という場合は後者の獲得性免疫の液性免疫を指します。

 

では、なぜアレルギーが起きる人と起きない人が分かれてしまうのでしょうか?
実はそれにはどのような環境で免疫を獲得してきたかに大きく関わっているのです。

 

子供は泥まみれがちょうどいい|獲得免疫とアレルギーの関係

こでは花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を例に考えてみましょう。
花粉が身体の中に入ることで起きる花粉症のアレルギー症状。同じように花粉を吸いこんでいるはずなのにアレルギー症状が全くでない人もいます。では花粉アレルギーの人とそうでない人にはどのような差があるのでしょうか。

 

花粉症の人とそうでない人の差とは

花粉が身体の中に入ると、カラダの中では『外敵が入ってきた!』と判断し免疫細胞の1つであるB細胞が外敵を退治するための抗体を発生させます。この抗体が花粉と肥満細胞の結合を防ぐ役割を果たします。

 

ここまでは花粉症の人もそうでない人も同じ流れをとるのですが、この先の反応に大きな差が出るのです。

 

B細胞に抗体を出すように命令するのがヘルパーT細胞です。

  • 1型ヘルパーT細胞=Th1細胞(細胞性免疫)

    B細胞から作られる抗体の量を抑える

  • 2型ヘルパーT細胞=Th2細胞(液性免疫)

    B細胞が抗体をつくる働きを促進させる

健常者の場合Th1細胞とTh2細胞のバランスが取れているのですが、花粉アレルギーをもつ方にはこのTh2細胞が“多すぎる”という特徴があります。その為、必要以上の抗体を作ってしますのです。

 

健常者と花粉症の人のTh1・Th2細胞のバランス 画像

 

過剰に作られ行き場を無くした抗体が肥満細胞と結合することで、本来、花粉を防ぐ為に作られた抗体のはずが“アレルギー症状を起こす元”となっているのです。

 

この抗体がヒスタミンですね。

 

なぜ花粉症の人はTh2細胞が多くなっちゃうの?

実は人は皆、Th2細胞の方が多い状態で生まれてきます。その後の生活環境の中で様々な菌・ウイルスと出会うことでTh1細胞を強く、そして増やしていくのです。そうして0〜3歳頃までにはTh1細胞とTh2細胞のバランスが決まると言われています。

 

近年、『2人に1人』と言われる程アレルギーの方が増えているのは、生まれてから清潔すぎる環境で育ったためにTh1細胞が十分に成熟されなかった為だと言われています。実際に農家で生まれた人や犬・猫などペットのいる家庭で生まれた人は、そうでない人に比べてアレルギーが1/3程の発症率だという調査結果もあります。

 

Th1細胞とTh2細胞のバランスから考えるアレルギー対策

ヒスタミン薬が果たしている役目は、Th2細胞の命令によって作りすぎた抗体を無効化することです。しかし、これは根本的な治療にはならず“起きてしまった症状の対処”でしかありません。

 

アレルギー改善にはTh1細胞とTh2細胞のバランスを整えることが重要!

 

実際、“Th1細胞を増やす”もしくは“Th2細胞を減らす”ことでアレルギー症状が改善したという報告もあるようです。その為、抗ヒスタミン薬に頼らないアレルギー対策の為に重要なポイントは以下の3点。

  • Th1細胞の働きを活性化させる
  • 産生されるTh1細胞の数を増やす

この両方のポイントに深く関わっているのが腸内環境です。
乳酸菌やビフィズス菌などのグラム陽性菌がTh1細胞の産生を促すことが分かっています。また、L92乳酸菌にはTh1細胞の活性化の可能性があるという実験結果を得ています。

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